2015年5月14日木曜日

サービス労働は麻薬と同じか―外食産業の人不足が深刻化

外食チェーン経験者の方ならわかると思いますが
基本どの店も人不足ですよね。
ただ、近年さらにそれに拍車をかけ、深刻な問題になっています。

理由は
・若者の人口の減少
・外食産業=仕事がきつい(ブラック企業)というイメージ


確かに、今は無理しなくてもアルバイトの求人は豊富で、選べるくらいかもしれません。

さらに、「客に絡まれそう」「労働環境が悪いイメージがある」といったこともマイナスです。
わざわざ大変な思いをしたくないという若者も多く
外食チェーンで働くことそのものに価値を見出していません。




外食企業側も手をこまねいているだけではありません。

打開策として
・自給アップ(首都圏では1000円越えもある)
・魅力ある職場作り


を行っています。
ですが、中々難しいと言わざるをえないでしょう。





■外食チェーンの収益モデル

特に、外食チェーンの収益モデルは、人件費や品物の原価が高すぎると
利益が出ない構造になっています。


外食チェーンの特徴は
「安い商品」「商品の提供のスピード」「看板のブランド力」
といったものです。

逆に言えば
「低賃金」「多店舗展開しやすいため、同じ商品を大量に仕入れ、仕入れコストを下げる」
こういったことが狙いです。


日本は、高度経済成長期以降、一気に豊かになりました。
外食チェーンも、その勢いで一気に発展してきました。
ですが今では、完全に飽和状態です。

少し歩けば、ファストフード、居酒屋チェーン、ファミリーレストランなど
数多くの外食チェーンがあります。

こうした、急速に成長してきた弊害が来たと言えるかもしれません。


そして私の懸念は、アルバイトに高時給という待遇を与えると
その反動が社員のサービス労働につながるのでは?
ということです。

■サービス労働は麻薬と同じか―ブラック企業脱却は無理?

元々の外食チェーンの収益モデルは変わりません。

そこに、人が来ないからといって
同じ商品、同じ価格の店で、ただ時給だけを上げてしまうと
当然、人件費の高騰が起こります。


そうなると、どこで折り合いをつけるかというと

1.お客様をより多く入れ、売上を上げる
2.従業員にタダ働きしてもらう



この二つしかないと言っていいでしょう。

まず言うまでもなく、1つ目は簡単にはできません。
今日なにか対策を打ったからと言って、
明日から急にお客様が増えることはまずありません。


ではすぐ実行出来て即効性のあるものが
2つ目のタダ働きです。サービス労働ですね。

ある種、リストラと同じかもしれません。
ある本には「リストラは麻薬と同じ」とありました。

どういうことかというと、実行するまでは、簡単にはできず、躊躇するでしょう。
ただ、一度やってしまうと、その効果に味を占め、だんだんと感覚がマヒしていくというのです。


それはそうですよね。
同じ仕事、同じ売上なら、10人でやるより、7人でやった方が
3人分の人件費が丸々浮きます。
これがそのまま売上になるのですから、クセになってしまうのもわかります。


外食チェーンに置き換えて考えると
まず、店の売上が変わらない。でも、アルバイトの人件費は上がる。
同じ売上で、10人でやっているのに、11人分の人件費がかかる状態になってしまった。

店として利益を確保しなくてはならない。
でも、1人分の人件費が余計にかかっている。

ならば、誰かに泣いてもらうしかない。当然、社員になるだろう。

こうして、アルバイトの人件費を上げた分、社員がサービス労働し、社員にしわ寄せがくる
と私は睨んでいます。



外食チェーンの労働環境の悪さは、色々なところで指摘されています。
私も経験者として、それがこれから少しでも良い方向に向かっていくことを願ってやみません。
これから、外食チェーンがどういった動向を見せるか、まだまだ追っていきたいと思います。



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